墓石は大阪に持って来ていなくて田舎にあるだけ、というご家庭の場合、こちらで子供が通学している、仕事がこちらにあるという場合、意を決して大阪にマンションなり一戸建てなり購入してしまった、となれば、ますます田舎の墓所は遠くなるでしょう。子供たちの代、孫の代となれば、さらにどういうことになってしまうのでしょうか。あるいは自分がお墓に入る時のことを考えてみたらどうでしょう。
田舎にお墓があるご家庭の場合、ご自分が入るお墓は当然田舎のお墓ということになります。残された家族は、まあ一周忌には参ってくれるでしょう。三回忌、七回忌にも訪れてくれるでしょう。しかし十年、二十年となり、配偶者が世を去って子供の代となり、孫の代となったらどうでしょう。あなたの墓石は大阪ではなく田舎にあるのです。孫やひ孫の代になれば、もうすでに見も知らない遠い世界です。あなたの子孫は、あなたの事を思い出してくれるでしょうか。
解りやすい話をすれば、たとえば先祖代々の、もっとも最近で言えばあなたのひいおじいさんのお名前と戒名を、あなたは過去帳にあたることなく即座に思い出せますか?お盆にお寺さんを呼んで仏壇を拝んでいただく際には、あなたのお父様の戒名は読み上げていただいても、それより以前は「ならびに先祖代々の霊…」などと省略しているのが一般的ではないでしょうか。あなたの墓石は大阪に、というのはそのあたりの配慮も当然あるわけです。
人がご先祖をお祀りし、供養をするのは、ご先祖への敬愛の念を込めるという意味と共に、自らが世を去った後も、子孫に忘れずにいて欲しいという、人としての当然の人情なのではないでしょうか。だからこそ人はご先祖様を敬い、忘れぬように心がけ、大切にお墓を守ってきたのです。墓石は大阪に、と申しますのも、遠い田舎にほったらかしでは、やがて誰も参る人も無く忘れられてしまうという可能性についてのお話なのです。
人によっては田舎の菩提寺になにがしかの寄進をして、永代供養をお願いしているという場合もあるでしょう。しかしこの「永代供養」というのは、悪く言ってしまえば不信心な子孫が先祖供養を省略するための免罪符のようなものなのです。体よく無縁仏扱いされるより、いっそご先祖のお墓ごとこちらに移して、改めて墓石は大阪で建てる、というスタイルが今見直されているのも、こういうご時世なればこそでしょう。
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